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【記入例あり】創業計画書の書き方|不動産賃貸業で公庫融資を通すコツ

創業計画書
らび

みつ村長、公庫の融資申し込もうと思っとっちゃけど…“創業計画書”って、なに書いたらいいかわからんとよ〜💦

みつ村長

それな。ワイも最初めっちゃ困ったばい。不動産賃貸業の例ってネットに少ないっちゃね。公庫の公式テンプレも飲食とかばっかりで、築古戸建ては見当たらんし…

公庫の融資では「創業計画書」の提出が必要ですが、
「どこから手をつけたらいいと?」「不動産賃貸業や築古戸建ての記入例がない…」と悩む人も多いはず。

そこで今回は、日本政策金融公庫の公式テンプレートにそって、不動産賃貸業(築古戸建て投資)の記入例をまるっと紹介するばい!

実際に、ワイが2戸目の融資申請を通した時に書いた内容をもとに、
どの項目に何を書くべきか・どう伝えると通りやすいかを丁寧に解説していくけん、これから申請する人はぜひ活用してみてな〜!

創業計画書とは?

日本政策金融公庫に融資を申し込む際に求められる、事業の概要や資金計画を記した書類です。

  • なぜこの事業を始めるのか(創業動機)
  • どんな商品・サービスか(事業内容)
  • どのくらい資金が必要か(必要資金と調達計画)
  • どれくらい儲かりそうか(事業の見通し)

などを、ひと目でわかるようにまとめたもので、創業時の信頼構築に欠かせない書類となります。

自由形式の提出も可能ですが、公庫の公式テンプレートを使用すると面談時間も短縮され、やり取りがスムーズになります。

※ テンプレートはこちら

築古戸建てでも融資が通る?公庫と銀行のちがい

「築50年の戸建てに、ほんとに融資って出ると?」
そう思った人もおるかもしれんばってん、日本政策金融公庫なら、築古物件でも融資が出る可能性があるっちゃん。

一般的な銀行や信用金庫の場合、築年数が古すぎると「担保価値が出にくい」「耐用年数を超えている」などの理由で、融資を断られるケースが多いとよ。

ばってん公庫は、“創業者を支援する公的な金融機関”として、
・築年数にこだわらず、事業としての再生計画や収益見込みを見る
・不動産投資ではなく、“賃貸業という事業”として判断する
・自己資金が少なくても、事業計画がしっかりしていれば支援を検討してくれる

という特徴があるけん、築古戸建ての活用でもチャンスがあると!

実際、ワイも1戸目の収支実績や修繕計画、地域需要などを丁寧に伝えて、築50年以上の物件でも無事に創業融資を通すことができたばい。

記入例|不動産賃貸業の創業計画書(抜粋)

以下に、実際に私が提出した内容を参考に、創業計画書の各項目についての記入例をまとめます。

事業計画書例_不動産賃貸業

1.創業の動機

【記入例】
これまで本業と並行して資産運用や空き家活用の知識を学び、地域の空き家問題に貢献したいと考えてきました。実際に物件を探していたところ、好立地で再生可能性の高い空き家に出会い、リフォーム業者や経営の相談仲間も得られたことから、今が創業の好機と判断しました。まずは1戸から着実に運営し、将来的な独立につなげていきたいと考えています。

【ポイント】

  • 情熱が伝わるよう「自分の言葉」で記す
  • 創業に至った具体的な背景(人・物件・タイミング)を書く
  • 地域貢献や長期的な展望も一文入れる

2.経営者の略歴

平成22年3月 〇〇大学経済学部 卒業
平成22年4月 株式会社〇〇〇入社(法人営業)
令和6年1月 現地調査・1戸目取得、賃貸開始

営業を通して調整力や数字管理力を培い、不動産賃貸業に関しても独学+実践を重ね、地域ニーズと利回りを両立する賃貸経営を目指しています。

【ポイント】

  • 年月順でわかりやすく書く(職歴・役割・成果)
  • 不動産に関連しそうなスキルがあれば積極的にアピール
  • 初心者でも「学び・実践」の姿勢を示せばOK

3.取扱商品・サービス

内容

  • 安価で住みやすい築古戸建て(1戸建て賃貸)
  • リフォーム済みで即入居可の物件
  • 高齢者・外国人など住宅確保要配慮者も受け入れ

セールスポイント

  • 古くても構造の良い物件を厳選し、コストを抑えつつ清潔で安心できる住まいを提供
  • 地元の仲介業者と連携し、需要に合わせた改修で空室対策を実施

販売戦略

  • 地域の空き家再生を通して、住まい不足の課題を解決
  • 柔軟な条件(ペット可・外国人入居可・駐車場対応)で幅広い層に対応
  • 仲介会社と密に連携し、初期からターゲットに合った家賃設定・広報を行う

競合・市場状況

  • 空き家は全国で約850万戸あり、今後も増加が見込まれる社会課題
  • 手間や費用面から再生に踏み出せる人が少なく、供給が不足している地域もある
  • 地元のニーズに合う再生により、収益と社会貢献の両立が可能な分野

【ポイント】

  • 商品・サービスは「誰に何をどの条件で」提供するかを明確に
  • セールスポイントは「なぜ選ばれるか」「どこに強みがあるか」
  • 市場や競合は“自分のポジション”を説明するつもりで書く

4.取引先・取引関係等

  • 地元不動産仲介会社(〇〇不動産、〇〇住宅)
  • リフォーム業者(〇〇工務店)
  • 火災保険:〇〇保険代理店

【ポイント】

  • 実名がわかるなら具体的に記載
  • 信頼関係がある業者やパートナーがいれば積極的に記載
  • 仕入先・販売先・外注先など役割も明記

5.必要な資金と調達方法

項目金額(万円)備考
物件購入費130再生可能な空き家1戸目
リフォーム費100DIY+外注
登記・仲介・税25諸費用一式
火災保険等205年契約
合計必要資金265
自己資金65貯金・株式売却
借入希望(公庫)200融資申請額

【ポイント】

  • 金額に根拠があるか(相場調査・見積もり)
  • 自己資金の割合が低すぎないか(最低でも2~3割あると安心)
  • 借入希望額と使用目的が一致しているか

6.事業の見通し(月平均)

創業当初1年後(2026年7月頃)
売上高4.5万円(1戸)9万円(2戸)
支払利息0.5万円1.0万円
その他経費(税・保険)0.5万円1.0万円
利益見込み3.5万円7.0万円

※人件費・地代家賃は不要。物件・管理を自身で行うためコストを抑制。

【ポイント】

  • 売上・経費は“根拠のある数字”を出す(シミュレーション必須)
  • 空室リスクを織り込んで計算する
  • 利益から借入返済が可能な設計になっているか

7.自由記述欄(アピール・相談)

空き家活用やDIYリフォームを実践し、1戸目ではすでに入居も決まりました。自身で修繕・管理を行い、安心できる住まいを提供することにやりがいを感じています。今後も無理のないペースで物件を増やし、地域に必要とされる住まいを丁寧に提供していきたいと考えています。

初めての融資であるため、今後のリスク管理や物件取得に関するアドバイスをいただけると嬉しいです。

【ポイント】

  • 実績・熱意・誠実さをアピールする欄
  • 相談や不安も正直に書くと、面談時に助言がもらいやすくなる

日本政策金融公庫では、創業計画書のセルフチェックリストも出しとるけん。こちらも参考にしてな。

創業計画書 セルフチェックリスト

まとめ

不動産賃貸業で公庫融資を通すためには、熱意だけでなく、数字や戦略もセットで伝えることが大事です。特に築古戸建てを扱う場合、以下のポイントを意識してみてください。

創業計画書を書くときのコツ

  • 具体的に、でも背伸びしすぎないこと
     → 実績が少なくても、やってきた準備や学びは十分なアピール材料になります。
  • 「なぜやるのか」+「どう稼ぐか」の両輪を明示すること
     → 動機と収益計画のバランスがとれているかどうかを見られます。
  • 数字の裏付けを簡潔に書くこと
     → 利回りや家賃相場、空室リスクなど、ざっくりでも計算根拠を入れると説得力が増します。
  • 市場や競合については、社会的背景を根拠に「自分がやる理由」を示すこと
     → 空き家問題や地域の住居ニーズなど、事業の意義を背景と一緒に語りましょう。
  • 「スモールスタートで堅実に」が信頼を得るコツ
     → いきなり大きく稼ぐより、「まずは1戸で着実に」という姿勢が評価されやすいです。

創業計画書は、熱意 × 数字 × 現実性をまとめる「事業の顔」。
書類づくりを通じて、自分自身の戦略や目標もクリアになっていくけん、面談前の準備としても最高の武器になるとよ!

この記事の内容を参考に、あなたの築古チャレンジがスムーズに進みますように✨

ABOUT ME
みつ
築古戸建の可能性を広めたい一級建築士×教員大家の「みつ」です。 DIY×低コストリフォームで空き家を再生し、現在4戸運営中。 建築・教育の知見も活かして、「副業としての不動産賃貸業」のリアルを発信中。 サラリーマンでセミリタイアに興味ある方も大歓迎です!